1. 設立趣意

今日、日本の消費社会は、グローバル化、少子高齢化、人口減少、環境問題、デフレ経済など数多くの問題に直面しています。社会に漂う閉塞感は日本の活力低下の一要因となっています。 「ジャパン アズNo.1」、「モノ作り日本」と言われた時代は過去のものとなり、近隣新興国にその座を奪われているのが現状です。

これらの問題を乗り越えるには、現状の延長線上で方法を変える「改善」ではなく、現状を否定し未来を見据えた「革新的な視点」が必要です。それは、従来正面切って取り上げられることのなかった「成功率向上」という視点です。現実の商品開発の成功率はきわめて低く、企業経営の収益性を圧迫するだけでなく、環境破壊の潜在要因の一つとなっています。

「成功率向上」こそが、これからの企業経営の中心的視点であると捉える時、まさにその任を果たすのは成功率を課題とする商品開発、すなわち「成功商品開発」であることに思い至るのです。

そこで「成功率向上」を目的として理論、手法、実態について研究し、新市場の創造のために、その成果を参加法人のみならず、広く公表して社会に還元する学会の設立を提案し、その準備として、2010年11月に任意団体「日本市場創造学会設立準備研究会」を発足。2012年9月により幅広く柔軟な活動ができるよう任意団体から「一般社団法人日本市場創造研究会」へと移行したのち、2022年12月に当初の趣旨に沿い「一般社団法人市場創造学会」と名称を改めました。

2. 事業理念

〈理念〉
商品の「成功率向上」が企業、消費者、社会、地球環境に貢献するものと信じ、それのみを目指す。

〈ビジョン〉
「成功率向上」を目指したコンセプト開発、商品開発を通じて新市場を創造することで企業力を強化し、より豊かで幸せな社会創生を目指す。

3. 研究分科会の活動

本学会は、下記の11の分科会を持ち、いずれも「成功率の向上」を目的とし、活動を行う。さらに、事例研究の為に、企業担当者が執筆した論文の収集、分科会活動の成果発表を主たる事業成果とする。

  1. 生活と商品の研究
  2. 消費者洞察法の研究-当面GDIを中心に
  3. 新市場創造型商品の事例研究
  4. 成功率の実態研究
  5. パッケージ・広告の伝達力の研究
  6. 商品コンセプト開発の研究
  7. 新市場創造のための新技術の研究
  8. 独創の研究
  9. 新市場創造のための流通と販売研究
  10. フォーサイト(未来洞察)の手法研究及び実践
  11. 創業成功の研究

以上
※2012年9月制定、2023年2月一部改訂